日時：平成26年7月25日（金）　18:30～20:30
場所：アイリス青葉ビル 9F（旧仙台三和ビル）　仙台市青葉区中央2-1-7

「東日本大震災に遭遇して得た人生観、価値観」

講師：　医療法人社団葵会　一番町南診療所
名誉院長　本田　剛彦　氏

東日本大震災から３年７カ月が経過しました。宮城県南三陸町（旧志津川町）で父親が創業した医院を継承して、５８年間にわたって地域医療を担ってきた医療法人社団葵会本田記念あおいクリニックの社会的、精神的、経済的、物的基盤が２０１１年３月１１日に壊滅しました。当初はこの不条理による喪失感、虚脱感、無力感、不安感などが交錯して、突然の理不尽な現実に対して落胆、混迷、困惑、焦燥、苦悩などが続きました。この３年有余の間には、所属している団体、会合や多くの方々から激励や援助を頂き、立ち直りつつあります。さらに原稿や講話を依頼されて、その時々に混乱していた気持ちが緩和、整理されて、次第に今までは気がつかなかったような人生観、価値観の変換を感じるようになりました。それは人生には「諦めと悟り＝諦念」という考え方があることと、この世にはSomething Great(何か偉大なもの)が存在し支配しているのではないかと思わざる得ない気持ちが湧いてきたことです。この千年に一度という天変地異に遭遇したことは運命だと甘んじて受けて、東日本大震災を風化させないように、語り部として希有な体験を伝えてゆきたいと考えております。

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